もまた資本家に盲従する奴隷心と、乃至《ないし》資本家に取って代ろうとする利己的支配的欲望とを一擲《いってき》して、同じく文化的労作者としての一席に就くことを、いずれも自発的に決行するに到るでしょう。資本と労働の協調問題は、こういう風に文化主義の理想を目標として考察しなければ、要するに徹底した解決を発見しがたかろうと思います。(一九二〇年一月)
[#地より1字上げ](『雄弁』一九一九年九月)



底本:「与謝野晶子評論集」岩波文庫、岩波書店
   1985(昭和60)年8月16日初版発行
   1994(平成6年)年6月6日10刷発行
底本の親本:「女人創造」白水社
   1920(大正9)年5月初版発行
入力:Nana ohbe
校正:門田裕志
2002年5月14日作成
青空文庫ファイル:
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