而して今や然らず。わが天地の神は、白日|魄々《とう/\》、驚心駭魄《きやうしんがいはく》の事実として直下当面に現前しぬ。何等の祝福ぞ、末代下根の我等にして、この稀有《けう》微妙の心証を成じて、無量の法《のり》の喜びに与《あづか》るを得ベしとは。
夫《そ》れ見[#「見」に白丸付く]と信[#「信」に白丸付く]と行[#「行」に白丸付く]とは、吾人の宗教生活に於ける三大要義也。三者は相済《あひな》し相資《あひたす》けて、其の価値に軒輊《けんち》すべき所あるを見ず。だゞ予は、予みづからの所証に基づきて、見[#「見」に白丸付く]の一義に従来慣視以上の重要義を附せんとす。人|動《やゝ》もすれば見[#「見」に白丸付く]と信[#「信」に白丸付く]とを対せしめては、信[#「信」に白丸付く]の一義に宗教上|千鈞《せんきん》の重きを措《お》くを常とし、而して見[#「見」に白丸付く]の一義に至りては之れを説くもの稀《まれ》也、況《いは》んや其の光輝ある意義を※[#「確」の「石」に換えて「てへん」]揮《かくき》するものに於いてをや。されど、予は信ず、偉大なる信念の根柢《こんてい》には、常に偉大なる見神[#「見神
前へ
次へ
全19ページ中14ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
綱島 梁川 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング