かと思ってかけよってきて、びっくりして声をたてながら七つのランプを持ってきて白雪姫をてらしました。
「おやおやおやおや、なんて、この子は、きれいなんだろう。」と、小人《こびと》はさけびました。それから小人たちは、大よろこびで、白雪姫《しらゆきひめ》をおこさないで、寝《ね》どこの中に、そのままソッとねさせておきました。そして、七ばんめの小人は、一時間ずつほかの小人の寝どこにねるようにして、その夜をあかしました。
 朝になって、白雪姫は目をさまして、七人の小人を見て、おどろきました。けれども、小人たちは、たいへんしんせつにしてくれて、「おまえさんの名まえはなんというのかな。」とたずねました。すると、
「わたしの名まえは、白雪姫というのです。」と、お姫さまは答えました。
「おまえさんは、どうして、わたしたちの家《うち》にはいってきたのかね。」と、小人たちはききました。そこで、お姫さまは、まま母が、じぶんをころそうとしたのを、かりうどが、そっと助けてくれたので、一日じゅう、かけずりまわって、やっと、この家を見つけたことを、小人たちに話しました。その話をきいて、小人たちは、
「もしも、おまえさん
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