で、セエラを見ました。セエラは父からこれに似たまなざしをよく受けたものでした。で、セエラはそのまなざしを見ると、すぐ紳士の傍に跪きました。昔父とセエラが無二の親友であり、愛人同士だった頃、父の傍に跪いたように。
「じゃア、私のお友達はあなたでしたのね。あなたが私のお友達だったのですわねエ。」
そういうとセエラは、紳士の痩せ細った手の上に顔を押しあてて、幾度も幾度も接吻しました。
それを見ると、カアマイクル氏は細君に囁きました。
「あの人も、もう三週間とたたぬ中《うち》に、きっと元の身体になるだろうよ。ほら、あの様子を御覧。」
カアマイクル氏のいった通り、紳士の様子はすっかり変ってしまいました。『小さな奥様』が見付かったからには、また何か新しい計画を考えなければなりません。まず第一に、ミンチン先生の問題がありました。一応先生にも面会の上、生徒の一身上に起きた変化を、報告しなければならないでしょう。そして、セエラはもう学校には戻らないことになりました。印度紳士はその点だけは、何といっても聞きませんでした。セエラは紳士の家に止《とどま》らなければならぬ、ミンチン先生のところへは、カアマ
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