よい記念である。それを心なくはがされているのを見ると、自分はむやみに腹が立って、社員や女中を怒鳴りつけて、探させた。幸いに、反古と一しょに庭へ捨ててあるのが発見された。自分は、それをまた元の所へ貼りつけて置いてある。



底本:「日本の名随筆 別巻1・囲碁」作品社
   1991(平成3)年3月25日第1刷発行
   1992(平成4)年4月20日第5刷発行
底本の親本:「菊池寛文学全集 第六巻」文芸春秋新社
   1960(昭和35)年6月
入力:渡邉つよし
校正:門田裕志
2001年7月26日公開
青空文庫作成ファイル:
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