のを持っておいで。」
 アラジンは、やっぱりふるえながら、こう言いました。おそろしいおばけが、やっぱり天じょうからにらみつけていたものですから。が、その時、ランプの家来は、しゅっとけむりを立てて消えてゆきました。けれども、またすぐに、金のお皿《さら》の上に上等のごちそうをのせて、あらわれて来ました。
 この時、アラジンのお母さんは、やっと気がつきました。けれども、このごちそうをたべるのを、大へんこわがりました。そして、すぐにランプを売ってくれと、アラジンにたのみました。あのおばけが、きっと何か悪いことをするにちがいないと考えたものですから。けれどもアラジンは、お母さんのこわがっているのを笑いました。そして、このまほう[#「まほう」に傍点]のランプと、ふしぎな指輪《ゆびわ》の使い方がわかったから、これからは、この二つをうまく使って、くらしむきのたすけにしようと思う、と言いました。
 二人は金のお皿を売って、ほしいと思っていたお金を手に入れました。そして、それをみんな使ってしまった時、アラジンはランプのおばけに、もっと持って来いと言いつけました。こうして、親子は何年も何年も楽しくくらしてい
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