を選《え》り分けられた。つまり俺もその試練に堪えないで篩《ふる》い落されてしまったのだ。俺は糠であった、これまでの落伍者と同じように糠にすぎなかったのだ!」
彼は押潰《おしつぶ》されたように、へたへたと雪の中に倒れてしまった。
「そうだ、俺は糠だ、糠にすぎない! 今夜討入った同志が真実《ほんとう》の籾であったのだ。あの連中だとて、俺のような苦しみを嘗《な》めなかったとは、どうして言われよう? 彼らはよくその試練に堪えて、自分が籾であることを立証したばかりだ。俺は生れながらに実《みの》らない糠であった。そして、永遠に救われない地獄《じごく》の鬼となってしまった」
彼は自分で自分の頭を打って、雪の中を転げ廻った。そして、「糠だ、糠だ!」と叫びながら、身体が痙攣《ひきつ》るようにのた[#「のた」に傍点]打ち廻った。
「そうだ」と、そのうちにふと頭を擡《もた》げた。「そうだ、まだ晩《おそ》くはない。これからすぐに駈けつけよう! 吉良邸へ駈けつけて、まだ一党が引上げないうちであったら、同士に詫びて、せめて公儀へ召しあげられる囚人《めしゅうど》の中へでも入れてもらおう!」
そう決心するととも
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