ゃ、誰のだと云うんだよ」と、女は答えた。「あの人も(ああなっては)毛布がなくたって風邪を引きもしまいじゃないか、本当の話がさ。」
「まさか伝染病で死んだんじゃあるまいね、ええ?」と、老ジョーは仕事の手を止めて、(相手を)見上げながら云った。
「そんな事はびくびくしないでも可いよ」と、女は云い返した。「そんな事でもありゃ、いくら私だってこんな物のためにいつまでも彼奴の周りをうろついているほど、彼奴のお相手が好きじゃないんだからね。ああ! その襯衣《シャツ》が見たけりゃ、お前さんの眼が痛くなるまで好く御覧なさいだ。だが、いくら見ても、穴一つ見附ける訳にゃ行かないだろうよ、擦り切れ一つだってさ。これが彼奴の持っていた一番上等のだからね。また実際好い物だよ。私でもこれを手に入れなかろうものなら、他の奴等はむざむざと打捨《うっちゃ》ってしまうところなんだよ。」
「打捨《うっちゃ》るってどう云うことなんだい?」と、老ジョーは訊ねた。
「彼奴に着せたまま一緒に埋めてやるのに極まってらあね」と、その女は笑いながら答えた。「誰か知らんが、そんな真似をする馬鹿野郎があったのさ。でも、(良い按排に)私が(そ
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