下げ終わり]
[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]
十太夫 殿様。又しても喧嘩沙汰は……。
播磨 やめいと申すか。一生の恋をうしなうて……。(井戸を見かへる。)あたら男一匹がこれからは何をして生くる身ぞ。伯母御の御勘当受けうとまゝよ。八百八町を暴れあるいて、毎日毎晩喧嘩商売。その手はじめに……。(槍を取直して。)奴。まゐれ。
二人 はあ。
[#ここから2字下げ]
(播磨は足袋はだしのまゝに走りゆく。權次權六も身づくろひして後につゞく。十太夫はあとを見送る。)
[#ここで字下げ終わり]
[#地から2字上げ]――幕――
[#地から1字上げ](大正五年一月)
底本:「現代日本文學全集 56 小杉天外 小栗風葉 岡本綺堂 眞山青果集」筑摩書房
1957(昭和32)年6月15日発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記を「新字、旧仮名」にあらためました。
入力:清十郎
校正:小林繁雄
2001年4月20日公開
2005年11月30日修正
青空文庫作成ファイル:
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