び込ましたのは残念でしたよ。つまりこっちの油断ですね。つかまえるまでは気が張っていますけれども、もう捕まえてしまうと誰でも気がゆるむものですから、油断して縄抜けなんぞを食うことが時々あります。
まだ面白い話はないかと云うんですか。自分の手柄話ならば幾らもありますよ。はははは。その内にまた遊びにいらっしゃい」
「ぜひ又話して貰いに来ますよ」
わたしは半七老人と約束して別れた。
底本:「時代推理小説 半七捕物帳(一)」光文社文庫、光文社
1985(昭和60)年11月20日初版1刷発行
1997(平成9)年3月25日20刷発行
※誤植の疑われる「薄団」は、「半七捕物帳 巻の一」筑摩書房、1998(平成10)年6月25日初版第1刷発行、1998(平成10)年10月15日初版第2刷発行、「半七捕物帳【続】」大衆文学館、講談社、1997(平成9)年3月20日第1刷発行がともに「蒲団」としていることを確認しました。
入力:砂場清隆
校正:大野晋
2002年5月15日作成
2004年2月29日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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