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(勘太郎は笑ひながら下のかたへ行きかゝると、助十は無言で飛びかゝつて、勘太郎の横面をなぐる。)
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勘太郎 えゝ、なにをしやあがるのだ。氣ちがひめ。
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(勘太郎は又もや人相を一變して、左右を睨む。)
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勘太郎 おとなしくしてゐりやあ増長しやあがつて、好加減にしろ。豐島町の勘太郎を知らねえか。この大哥《あに》さんと喧嘩をするなら、からだの骨から鍛へて來い。
助八 こつちは生きてゐる人間だ。猿の喉を絞めるのとは譯が違ふぞ。
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(助八は勘太郎にむしや振り付けば、勘太郎は突き退ける。助十は又むしやぶり付く。權三も留められるのを振切つて飛びかゝる。三人は遂に勘太郎をねぢ倒して袋叩きにする。)
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權三 おい、與助。こいつはおめえの猿のかたきだ。みんなと一緒になぐれ、なぐれ
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