自分の思い違いだということがすっかり判って、ようようおとなしくなりましたから、どうぞ御安心ください。
 それからもう一つ申上げて置きたいのは、わたくしもこれを御縁に、これから先も舞台の上で皆さんにちょいちょいお目にかかることがあるかも知れませんから、どうぞ三河町の半七の顔をよく覚えていて下すって、なにぶん御贔屓をねがいます。
 じゃあ、今晩はこれで御免ください。
[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]
(半七は会釈して去る。)
[#ここで字下げ終わり]
[#地付き]――幕――
[#地付き](『岡本綺堂戯曲選集・7』青蛙房、59[#「59」は縦中横]・6)



底本:「文藝別冊[総特集]岡本綺堂」河出書房新社
   2004(平成16)年1月30日発行
底本の親本:「岡本綺堂戯曲選集7」青蛙房
   1959(昭和34)年6月
初出:「演劇・映画」
   1925(大正14)年12月
入力:川山隆
校正:noriko saito
2008年5月9日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作
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