〇、〇〇〇一四|粍《ミリ》  ですがこれは人によって見えたり見えなかったりするのです。
一方、私|共《ども》の眼《め》に感《かん》ずる光の波長《はちょう》は、
          〇、〇〇〇七六|粍《ミリ》  (赤色)  乃至《ないし》
          〇、〇〇〇四 粍  (菫《すみれ》色)  ですから
これよりちいさなものの形が完全《かんぜん》に私|共《ども》に見えるはずは決《けっ》してないのです。
また、普通《ふつう》の顕微鏡《けんびきょう》で見えないほどちいさなものでも、ある装置《そうち》を加《くわ》えれば、
          約《やく》〇、〇〇〇〇〇五|粍《ミリ》  くらいまでのものならばぼんやり光る点になって視野《しや》にあらわれその存在《そんざい》だけを示《しめ》します。これを超絶顕微鏡《ちょうぜつけんびきょう》と云《い》います。
ところがあらゆるものの分割《ぶんかつ》の終局《しゅうきょく》たる分子の大きさは水素《すいそ》が、
          〇、〇〇〇〇〇〇一六粍  砂糖《さとう》の一種《いっしゅ》が
          〇、〇〇〇〇〇〇
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