がんけいもんどう》、大博士発明のめがね。
六、さすがのフウケーボー大博士も命《いのち》からがらにげだした。
恐竜《きょうりゅう》、化石《かせき》の向こうから。
大博士に疑問《ぎもん》をいだく。噴火|係《がかり》の職《しょく》をはがれ、その火山|灰《ばい》の土壌《どじょう》を耕《たがや》す。部下《ぶか》みな従《したが》う。
七、ノルデは頭からすっかり灰をかぶってしまった。
サンムトリの噴火。ノルデ海岸《かいがん》でつかれてねむる。ナスタ現《あら》わる。夢《ゆめ》のなかでうたう。
八、ノルデは野原《のはら》にいくつも茶いろなトランプのカードをこしらえた。
ノルデ奮起《ふんき》す。水の不足《ふそく》。
九、ノルデがこさえたトランプのカードを、みんなは春は桃《もも》いろに夏は青くした。
恋人《こいびと》アルネとの結婚《けっこん》……夕方。
十、ノルデはみんなの仕事《しごと》をもっとらくにしようと考えた。そんなことをしなくってもいいよ。
おれは南の方でやって見せるよ。大|雷雨《らいう》。桜《さくら》の梢《こずえ》からセントエルモの火。暗《やみ》のなか。
十一、ノルデは三べん胴上《どう
前へ
次へ
全3ページ中2ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮沢 賢治 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング