をもどよもし  夜風にわすれて
とりいれまぢかに 年ようれぬ

まさしきねがいに いさかうとも
銀河のかなたに  ともにわらい
なべてのなやみを たきぎともしつつ
はえある世界を  ともにつくらん
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 わたくしはその譜はたしかにファゼーロがつくったのだとおもいました。
 なぜなら、そこにはいつもファゼーロが野原で口笛を吹いていた、その調子がいっぱいにはいっていたからです。けれどもその歌をつくったのはミーロかロザーロか、それとも誰か、わたくしには見わけがつきませんでした。



底本:「銀河鉄道の夜・風の又三郎・ポラーノの広場 ほか三編 天沢退二郎編」講談社文庫、講談社
入力:白川由紀子
校正:須藤
2002年1月4日公開
2005年10月18日修正
青空文庫作成ファイル:
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