り]
是に到るまで讀者をして手卷を離す能はざらしむ[#「是に到るまで讀者をして手卷を離す能はざらしむ」に傍点]、
渠が外科室は成功せるもの[#「渠が外科室は成功せるもの」に白丸傍点]。
渠は又浪子の諧謔を能くす。
渠は又美の力を識認す、渠は伯爵夫人の美の力を、浪子の口を藉つて語らしめて曰く、
[#ここから1字下げ]
『私もさ今まではかう[#「私もさ今まではかう」に白丸傍点]、ちよいとした女を見ると[#「ちよいとした女を見ると」に白丸傍点]、つひそのなんだ[#「つひそのなんだ」に白丸傍点]。一所に歩く貴公にも[#「一所に歩く貴公にも」に白丸傍点]、隨分迷惑を懸けたつけが[#「隨分迷惑を懸けたつけが」に白丸傍点]、今のを見てからもう/\胸がすつきりした[#「今のを見てからもう/\胸がすつきりした」に白丸傍点]。何んだかせい/\とする[#「何んだかせい/\とする」に白丸傍点]、以來女はふつゝりだ[#「以來女はふつゝりだ」に白丸傍点]。』
『でも[#「でも」に白丸傍点]、あなたやあ[#「あなたやあ」に白丸傍点]、と來たら何うする[#「と來たら何うする」に白丸傍点]。』
『正直な處[#「正直な處
前へ
次へ
全9ページ中7ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮崎 湖処子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング