、僕はホウムズの家の戸口に着くだろう。僕がこの人のことを最後に廻したわけは、ペガッサスがもし彼を見たら、すぐに僕をおろして、この詩人に乗ってほしいと言い出すにきまっているからなんだ。』
『あたし達のすぐ隣りにも作家がいるんじゃないの?』とプリムロウズは尋ねた。『タングルウッドの並木道の傍の古い赤い家に住んでいる、あの黙った人、時々森の中や湖の傍で、二人の子供をつれて歩いているのに出遇う、あの人よ。あたし、あの人が詩か、小説か、算術の本か、歴史の教科書か、それとも何かほかの本かを書いたことがあると聞いたように思うんだけど。』
『しっしっ、プリムロウズ!』とユースタスは、唇に指を当てながら、鋭い囁き声で叫んだ。『こんな山の上ででも、あの人のことは一言《ひとこと》もいっちゃいけない! もしもわれわれのおしゃべりが彼の耳にとどきでもして、それが気に入らなかった時には、彼が紙を一二帖ストウヴに投げ込むだけで、プリムロウズ、君も僕も、ペリウィンクルも、スウィート・ファーンも、スクォッシュ・ブロッサムも、ブルー・アイも、ハックルベリも、クロウヴァも、カウスリップも、プランティンも、ミルク・[#「・」は底本では欠落]ウィードも、ダンデライアンも、そしてバタカップも――そう、それから僕の話をけなした、博識のプリングルさんも、それからまた気の毒なプリングルおばさんまで――みんな煙にされてしまって、煙突をかけ上るようなことになりそうなんだ! 赤いお家の人は、おそらく、われわれを除《の》けた世間一般の人達にとっては、一向こわくもなんともない人らしい。しかし、僕には、あの人がわれわれに対しておそろしい力を持っているということが分るんだ。まったくわれわれを破滅させてしまう力があるということがね。』
『そして、タングルウッドもあたし達と同じように煙になってしまうんでしょうか?』ペリウィンクルは、破滅させられるとおどかされて、すっかりこわくなって尋ねた。『そしてベンや熊公《ブルイン》など、犬はどうなるんでしょう?』
『タングルウッドはそっくり今のままだけど、まるで違った家族がはいるだろう、』と学生は答えた。『そしてベンと熊公《ブルイン》とは、そうなってもまだ生きていて、われわれと一しょに暮らした楽しい時のことなどはまるで考えもしないで、食卓から下げた骨を貰って喜んでいるだろう。』
『なんて馬鹿々々
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