》、瑞西《スイツツル》、露西亞等《ロシヤとう》の元氣《げんき》盛《さか》んなる人々《ひと/″\》は脛《すね》を叩《たゝ》いて跳《をど》り出《で》たので、私《わたくし》もツイ其《その》仲間《なかま》に釣込《つりこ》まれて、一|發《ぱつ》の銃聲《じうせい》と共《とも》に無《む》二|無《む》三に驅《かけ》つたが、殘念《ざんねん》なるかな、第《だい》一|着《ちやく》に决勝點《けつしようてん》に躍込《をどりこ》んだのは、佛蘭西《フランス》の豫備海軍士官《よびかいぐんしくわん》とか云《い》へる悽《すさ》まじく速《はや》い男《をとこ》、第《だい》二|着《ちやく》は勤務《きんむ》のため我《わが》日本《につぽん》へ向《むか》はんとて此《この》船《ふね》に乘組《のりく》んだ伊太利《イタリー》の公使館《こうしくわん》附《づき》武官《ぶくわん》の海軍士官《かいぐんしくわん》、私《わたくし》は辛《からう》じて第《だい》三|着《ちやく》、あまり面白《おもしろ》くないので、今度《こんど》は一つ日本男兒《につぽんだんじ》の腕前《うでまへ》を見《み》せて呉《く》れんと、うまく相撲《すまう》の事《こと》を發議《はつぎ》す
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