北極星を眺めてゐると、海辺から帰る鵜烏が一羽、二羽、淋しい啼声をたてながら星空をかすめ去る。地上には薄の穂が夜目にも白く風に靡いてゐる――秋の夜の星空は四季を通じて一ばん私たちに親しく懐しく感ぜられる。



底本:「日本の名随筆 別巻16 星座」作品社
   1992(平成4)年6月25日第1刷発行
底本の親本:「岡本かの子全集 第14巻」冬樹社
   1977(昭和52)年5月
入力:葵
校正:土屋隆
2006年5月3日作成
青空文庫作成ファイル:
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