けて携わる場合、いつも此の空気の中にいて働き度いと思う。
     ○
 僕は前進座の此のぴちぴちとした若々しさ――此の覇気を愛し、此の芸道に於ける謙譲の徳を讃え此の家族的な融合を羨ましく思うものだ。
 僕はこうした前進座に対する感情から、この一党と共にまじめな仕事をして見たいと考える様になり、僕から進んで前進座との仕事を申し出たわけだ。
 此の話が若しも具体化したならば僕は前進座の為めに全力を傾けて働く積りでいる。
 そしてきっと面白い仕事が出来るであろうと、ひとり今から興奮している次第である。



底本:「山中貞雄作品集 全一巻」実業之日本社
   1998(平成10)年10月28日初版発行
入力:野村裕介
校正:伊藤時也
2000年2月18日公開
2003年10月17日修正
青空文庫作成ファイル:
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