右門考えていたが、
T「暮れる迄に寺社奉行様の手続を頼んだぞ」
 「それじゃ旦那」
 右門堅く決する処がある。
                  (F・O)

31=(F・I)夜の通り
 お類と伊吉とそれにおふみが例の於加田の提灯持ってお詣りに行きます。おふみが、
T「兄さん、お詣りするのに何故舟宿へ行くの?」
 お類が、
T「目立つと悪いから舟で行くんですって」
 おふみ変に思った。その手に提灯。
                  (O・L)

32=敬四郎の家表
 お兼さんが矢っ張り提灯持ってお詣りに出掛けます。敬四郎が頭巾で顔を隠してそっと尾行します。とその亦背後から覆面の侍が尾行します。(右門です)
                  (F・O)

33=(F・I)河
 舟宿於加田の舟に乗り込んだのは、お類伊吉におふみとお兼その他、男女十人ばかり。
 おふみは辺りを見廻して伊吉に、
T「何だか変ね」
 と言って居る。お兼はジロジロ伊吉を見ている。河岸を舟につないで敬四郎が行く。その後から悠然と覆面の右門。舟は岸へ着く。坊主が二三出迎えに来て居る。
 敬四郎は寺の裏手へ廻りま
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