於ける態度の上から観察すれば、あらゆる一切の表現は、所詮《しょせん》して二つの様式にしかすぎないのである。即ちその一は「描写」であって、美術や小説がこれに属する。描写とは、物の「真実の像《すがた》」を写そうとする表現であり、対象への観照を主眼とするところの、知性の意味の表現である。然るに或る他の芸術、例えば音楽や、詩歌《しいか》や、舞踊等は、物の「真実の像」を写そうとするのでなく、主として感情の意味を語ろうとする表現である故に、前のものとは根本的に差別される。この表現は「描写」でない。それは感情の意味を表象するのであるから、約言して言えば「情象」である。
 かく一切の表現は、二つの様式に分類される。「描写」とそして「情象」である。実にすべての芸術は――それが純芸術である限り――二つの何《いず》れかに属している。あらゆる芸術は「描写する」か、でなければ「情象する」かの一であり、それ以外に表現はない。もし有るとすれば、それは両者の混同であり、二つの中間に居る表現である。即ち例えば、バレー(劇的舞踊)の如き、メロドラマの如きそうである。これ等のものは、一方に於て美術のように描写しつつ、一方に
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