を合せてやつた、細かな御話をしますとお話が先にいきませぬから、一萬千三百町の地面の立派な材木と其中三千町以上の地面を附けて其代價が一萬千百圓で、此兩人に拂下げになつて居ると云ふことを御記憶を願ふ、一萬千三百町のものを一萬千百圓で拂下げた、夫で其木を伐つた、其木を伐ると云ふことに付いても大層御話がございますが夫は木を伐つたと一口に云ふ、それから山の木を伐れば河が荒れると云ふことは定まつて居る、河が荒れゝば又其河に費用が掛ると云ふことは定まつて居る、河を渫ふ、色々費用が掛ると云ふことは皆樣御承知のこと、そこで此河は群馬縣、埼玉縣、茨城縣に及んで居りますが、先づ栃木縣一縣の御話で後とは御推測を願ふ。
△農商務大臣殿の屋敷迄[#「農商務大臣殿の屋敷迄」に丸傍点]
栃木縣一縣で地方税が負擔に堪へなくなつた、河が荒れて負擔に堪へなくなつて百八萬圓と云ふ借金をして、土木費堤防費抔が河が荒れて堪らぬで百八萬圓拂ふて河を修理して居る、栃木縣一縣下で官林を拂下げてタツタ一萬一千百圓の金を國庫に收入した、さうして百八萬圓借財をして堤防を造つて居ります、之を一寸覺へて置いて頂きたい、之は栃木縣
前へ
次へ
全52ページ中5ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
田中 正造 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング