『人形の家』解説
島村抱月
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)お札《さつ》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#小書き片仮名ヰ、131−16]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)すや/\
〔〕:アクセント分解された欧文をかこむ
(例)〔Kjaempeho:jen〕
アクセント分解についての詳細は下記URLを参照してください
http://aozora.gr.jp/accent_separation.html
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一
『人形の家』の作者ヘンリック・イブセン(Henrik Ibsen)は西暦千八百二十八年三月二十日、ノールウェーのスキーンといふ小都會に生まれ、千九百六年五月二十三日、七十九歳で同國の首府クリスチアニアに死んだ。彼れの生涯中三十七歳から六十三歳まで、人生の最盛期二十七年間は、本國に意を得ないでドイツ、イタリア等に漂泊の生活を送り、『ブランド』以下『ヘッダ・ガブレル』に至る十餘篇の劇をそのあひだに作つた。彼れの著作目録は、
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『カチリーナ』(Catilina−−1850)
『勇士の墓』(〔Kjaempeho:jen〕=The Warrior's Tomb−−1851)
『ノルマ又は政治家の戀』(Norma eller en Politikers Kjaerlighed=Norma or a politician's Love−−1851)
『聖ジョンの夜』(Sancthansnatten=St. John's Night−−1853)
『オェストラアトのインゲル夫人』(Fru Inger til Oestraat=Lady Inger of Oestraat−−1857)
『ゾルハウグの饗宴』(Gildet paa Solhaug=The Feast at Solhaug−−1857)
『オラフ・リリヱクランス』(Olaf Liljekrans−−1857)
『ヘルゲランドの海豪』(Haermaedene paa Helgeland=The Vikings at Helgeland−−1858)
『戀の喜劇』(Kjaer
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