こととなり、年長者はそれぞれ年少者に教えるべく、分担《ぶんたん》をきめた。
 六月十日の夕、晩餐後《ばんさんご》の雑談はことにうれしかった。年少者のドールはとつぜんこういった。
「ぼくらが住んでるこの島にも、いろいろ名があるの?」
「無人島だから名はないかもしらん」
 とゴルドンは答えた。
「でも、名がないとこまるじゃないの? ぼくらのこの家だって、なんという町かわからない」
「それはもっともだ、諸君、今夜みんなで相談して、名をつけようじゃないか」
「賛成賛成」
「モコウ! 命名式だからコーヒーをごちそうしてくれたまえ」
 モコウがつくってくれたコーヒーに舌つづみをうって、一同はストーブをかこんだ。
「まず順序《じゅんじょ》からいうが、ぼくらが第一番に漂着《ひょうちゃく》した港は、船の名にちなんで、サクラ湾としたいと思うがどうだ」
 とドノバンはいった。
「賛成賛成」
「ぼくらがこの洞《ほら》を発見したのは、山田左門先生のおかげだから、左門洞《さもんどう》とつけたいね」
 と富士男はいった。
「賛成賛成」
「サクラ湾《わん》にそそぐ川は?」
「ニュージーランド川としよう」
「湖は?」

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