ークランドの市民は、イバンスのために義捐金《ぎえんきん》を集めて一せきのりっぱな商船を買い、これにチェイアマン号と名をつけておくった。
 ケートは富士男、ガーネット、イルコックらの父母から、しきりに永久客分として招聘《しょうへい》せられたが、かの女はいずれにも応《おう》じなかった。そこで十五少年の父母は醵金《きょきん》をしてケートのために閑雅《かんが》な幼稚園を建て、その園長に推薦《すいせん》した。
 まもなく市民は大会を開いて、十五少年|推奨《すいしょう》の盛宴《せいえん》を張った。そのとき市長ウィルソン氏の演説大要は左のごとくであった。
「いま十五少年諸君の行動を検《けん》するに、難《なん》に処《しょ》して屈《くっ》せず、事に臨《のぞ》んであわてず、われわれおとなといえども及びがたきものがすこぶる多い。そもそも富士男君の寛仁大度《かんじんたいど》、ゴルドン君の慎重熟慮《しんちょうじゅくりょ》、ドノバン君の勇邁不屈《ゆうまいふくつ》、その他諸君の沈毅《ちんき》にして明知《めいち》なる、じつに前代未聞《ぜんだいみもん》の俊髦《しゅんぼう》であります。とくに歓喜《かんき》にたえざるは、十
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