」
一同はサービスのそばによった。
「なにこれくらいの傷はだいじょうぶだ」
サービスのひたいににじむ血を、ハンケチでふいた、サービスの血は少年たちを昂奮《こうふん》させた。
「富士男君はどこへいった」
富士男はどこへいったのか、すがたが見えない。このとき、フハンは左の方へ一直線に走った。ドノバンは力づよく、
「富士男君、富士男君」
とさけびながら、フハンのあとをおって走った。
グロースは、たちまち身を地上にふせてさけんだ。
「気をつけろ」
一同は頭をさげた、このときおそし、一丸はイバンスの頭の上をかすめて去った。
かれらが頭をあげると、ひとりの敵が、林の奥へ逃げ去っている、ゆうべ逃がしたロックである。イバンスは、これにむかって一発した、鉄砲玉のロックはこつねんとしてすがたをけした。
「残念だ、また逃がした」
このあいだはわずかに五、六秒である。
フハンはしきりに高くほえている、イバンスら一同は走った。
このときドノバンの声がした。
「富士男君手をゆるめるな」
一同はこの声のするほうに走った。
富士男はいま一味のコーブと戦っている。あざらし[#「あざらし」に傍点]
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