りのふたりはモコウに対しては、いっこうむとんちゃくであった。むろん腕力じまんのかれらには、モコウをひねりつぶすくらいは朝|飯《めし》まえのことである。モコウばかりでない、他のものとても、ことごとく少年ばかりだ、かれらにとっては、おそろしいものがあるべきはずがない。
三時間は過ぎた。ちょうど十二時になったとき、ふたりはじょじょに身をおこし、抜き足しながら戸口に進んだ、天井《てんじょう》からつりさがっているともしびが、かれらの行動をあきらかに照らしている。
川に面した物置きの戸は、かんぬきをかたくさしたうえに戸が外からあかないように、大石を積みかさねてある。ふたりはしずかに大石をとりのぞいて、まさにかんぬきに手をかけようとしたとき、一個の腕がしっかりとロックの手をとらえた。
ロックはおどろいて首をまわすと、死んだはずの運転士イバンスが立っている。
「ああイバンス」
「諸君きたまえ」
イバンスの声をきいて、ただちに出てきた富士男、ドノバン、バクスター、グロースの四人はホーベスをとらえて動かない。
ロックは力かぎりイバンスとあらそっていたが、その手をふりほどくと、戸をおしひらくやいな
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