くが逃走《とうそう》のとき、かれは追跡《ついせき》発砲しているのです」
とイバンスはケートのことばを一|蹴《しゅう》した。
少年たちはじゅうぶん用意をととのえて、敵のくるのを待ちうけた。幼年組はほとんど川辺にさえ出ないで、左門洞で息ぐるしい日をくらした。
数日は経過したが、海蛇《うみへび》たちは、ひとりとしてすがたをあらわさなかった。
イバンスはじめ少年たちは、これをふしぎに思っていたが、ある日、イバンスはこつねんとしてゴルドン、富士男、ドノバンをまねいて語った。
「かれらがすがたをあらわさないのは、かれらの作戦である。かれら一味は、ケートさんやぼくが、きみらといっしょにいると思わないから、諸君がかれらの漂着《ひょうちゃく》したのをまだ知らないつもりでいる。そのうちかれらのひとりが漂流者《ひょうりゅうしゃ》のごとくよそおって左門洞にきたり、助けをもとめて洞のなかにはいり、すきをうかがって戸を内からひらいて一味をみちびき、労《ろう》せずしてこの洞を占領《せんりょう》するつもりであると思う」
「そのときにはどうするか?」
「そのときには間者《かんじゃ》をみちびきいれて逆襲《ぎゃくし
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