が散乱していた。
「鳥のやつも大食家だね」
 と富士男がいって、その一個を軽く足げにした、と、ゴルドンは、とんだ骨を走って拾った。
「そんな骨をどうするんだい、パイプにでもするのか?」
「富士男君、これをよく見てくれたまえ、陶製《とうせい》のパイプだよ、ぼくらのなかにはたばこをすうものがない、これはきっと悪漢どもがおとしたのだよ」
 とゴルドンが声をふるわした。
「左門先生らがおとしたのかもしれないさ」
「いや、かいでみたまえ、たばこのにおいが、まだ新しくのこっている、きんきん一、二日前か、あるいは一、二時間前にここにおとしたものだ」
 はたして、ゴルドンの推察《すいさつ》があたっているとすれば、海蛇《うみへび》らの魔手《ましゅ》はすでに、洞の目前にまで伸ばされているのだ。
「きみのいうとおりだ」
 パイプをかいでいた富士男が、うわずった声をあげた。
「ゴルドン君、早くひきかえそう、ぼくらは防備の用意をしなければならない」
 ふたりは倉皇《そうこう》として引きかえした。
 悲愴《ひそう》な決意が洞のなかにながれた、洞内の戸には堅牢《けんろう》なかんぬきがはめられて、戸の内がわには大石が
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