う、すなわち、たこに乗って、ニュージーランドの家に、ぼくらの窮状《きゅうじょう》を知らせようというのです、ぼくは、一婦人がたこに乗って、空中に飛揚《ひよう》することをこころみて、成功したことを、ある本で読んだことを記憶《きおく》します、いまこれにならってたこを利用し、空中にのぼり、全島のもようを見たら、ぼくらが一日も安心のできない悪漢どものありさまを知ることができると思う」
 富士男の大胆《だいたん》な計画に、一同は眼をみはった。
「しかし、たこははたして、ぼくらのひとりをもちあげる力があるだろうか」
 とドノバンがいった。
「それは物置《ものお》きにあるたこでは不十分だ、だがさらに大なる、さらに堅固《けんご》なものに改造したら、だいじょうぶだと思う」
「たこは一度あがったら、いつまでもそのままでいることができるだろうか」
「それはだいじょうぶだ」
 と工学博士のバクスターが、沈黙《ちんもく》を破ってうなずいた。
「工学博士の保証《ほしょう》があるならだいじょうぶだ、ぼくの小説的空想は、いま実をむすんだ」
 とサービスが鼻孔《びこう》をふくらました。
 一同は笑った。
「富士男君、いっ
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