さうじ》も面倒也《めんどうなり》、お茶拵《ちやごしら》へも面倒也《めんどうなり》内職婦人《ないしよくふじん》の時を惜《おし》むこと、金を惜《おし》むよりも甚《はなはだ》しく候《そろ》。煮染《にしめ》の行商《ぎやうせふ》はこれが為《ため》に起《おこ》りて、中々《なか/\》の繁昌《はんじやう》と聞き及《およ》び申候《まうしそろ》文明的《ぶんめいてき》に候《そろ》(二十日)
○
自分《じぶん》が内職《ないしよく》の金《かね》で嫁入衣裳《よめいりいしよう》を調《とゝの》へた娘《むすめ》が間《ま》もなく実家《さと》へ還《かへ》つて来《き》たのを何故《なぜ》かと聞《き》くと先方《さき》の姑《しうと》が内職《ないしよく》をさせないからとの事《こと》ださうだ(二十日)
○
底あり蓋《ふた》ありで親も咎《とが》めず、夫《をつと》も咎めぬものをアカの他人《たにん》が咎《とが》めても、ハイ、止《よ》しませうと出る筈《はず》のない事だが僕《ぼく》とても内職《ないしよく》其《その》ものを直々《ぢき/″\》に不可《わる》いといふのではない、つまらなく手を明《あ》けない為《た》めに始めた内職
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