ぐに本会議に移さる。
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君は、この無味乾燥の記事の中に、政党腐敗、議会堕落の実相を、映画の如くに見たであらう。「歳費増加案」たゞ見れば何の奇もなき歳費増加案も、実は深甚の意義を含んで居る。
進歩党は反対せねばならぬ。然れども誰を代表者に立てて反対の意思を表明するか。智者弁者多士済々たる進歩党、真に堂々と反対の意思を表明し得るものは誰であるか。党の総務等は一々に物色した。而して一個の人物を得た。田中正造だ。常は厄介物の田中正造だ。かくて彼は進歩党を代表して演壇に立つた。
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『皆様、私はこの議院法中改正法律案即ち議員の歳費増加案に反対致します。私は諸君も御心配下されます通り鉱毒問題の為に忙殺されて居りまして、この一般の予算その他、法律等の問題に就きましては、殆ど全く闇黒であります。鉱毒問題の外は、何も判らなくなつて居るのであります。近来は議場に於ても殆ど死したる者の如くなつて居るのであります。今日、この歳費を増加すると云ふ原案につきましては、どう致しましても一言述べなければならない場合に至りましたのでございます。
 第一、歳費を増加すると云ふ理
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