あしへん」、読みは「せん」、164−17]するものを歎ぜるは西の言なり。二語皆佳。
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東 京の夢大阪の夢
西 京に田舎あり
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京の夢大阪の夢といへる諺、古より明解無し。無境漂蕩定まり無きを云ふ歟、或は曰く、京に在つて夢みる時は却て大阪を夢むといふの意にして、夢魂多くは異境に飛び旧時に還るを云へるなりと。京に田舎有りといへるは、物必らずしも全美全雅なる能はざるを云へるなり。西の諺、意明らかにして趣有り。
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底本:「日本の名随筆70 語」作品社
1988(昭和63)年8月25日第1刷発行
1992(平成4)年4月10日 第7刷発行
底本の親本:「露伴随筆 第二冊」岩波書店
1983(昭和58)年4月
※本作品中には、身体的・精神的資質、職業、地域、階層、民族などに関する不適切な表現が見られます。しかし、作品の時代背景と価値、加えて、作者の抱えた限界を読者自身が認識することの意義を考慮し、底本のままとしました。(青空文庫)
入力:渡邉 つよし
校
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