東西伊呂波短歌評釈
幸田露伴
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)頗《すこぶ》る
|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)今猶|頗《すこぶ》る
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、底本のページと行数)
(例)※[#「口+劇のへん」、読みは「きょ」、第3水準1−15−24]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)いや/\
−−
東京と西京とは、飲食住居より言語風俗に至るまで、今猶|頗《すこぶ》る相異なるものあり。それも、やがては同じきに帰す可けれど、こゝしばらくは互に移らざらむ歟。そは兎まれ角まれ、小児の年の初に用ゐて遊ぶ骨牌子《かるた》に記されたる伊呂波短歌などいふも、東京のと西京のとは、いたく異なりて、其の同じきものは四十八枚中わづかに二三枚に過ぎざるぞおもしろき。今試に東西に行はるゝところのものを取りて之を比較せん。
東 狗《いぬ》も歩けば棒にあたる
西 いや/\三盃
[#ここから2字下げ、小さい活字]
東のは、事を為すも
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