う》を披《ひら》く。殿《でん》に在りしもの凡《およ》そ五六十人、痛哭《つうこく》して地に倒れ、倶《とも》に矢《ちか》って随《したが》いまつらんともうす。帝、人多ければ得失を生ずる無きを得ず、とて麾《さしまね》いて去らしめたもう。御史《ぎょし》曾鳳韶《そうほうしょう》、願わくは死を以て陛下に報いまつらん、と云いて退きつ、後《のち》果して燕王の召《めし》に応《おう》ぜずして自殺しぬ。諸臣|大《おおい》に慟《なげ》きて漸《ようや》くに去り、帝は鬼門に至らせたもう。従う者実に九人なり。至れば一舟《いっしゅう》の岸に在《あ》るあり。誰《たれ》ぞと見るに神楽観《しんがくかん》の道士|王昇《おうしょう》にして、帝を見て叩頭《こうとう》して万歳を称《とな》え、嗚呼《ああ》、来《きた》らせたまえるよ、臣昨夜の夢に高《こう》皇帝の命を蒙《こうむ》りて、此《ここ》にまいり居《い》たり、と申す。乃《すなわ》ち舟に乗じて太平門《たいへいもん》に至りたもう。昇《しょう》導きまいらせて観《かん》に至れば、恰《あたか》も已《すで》に薄暮なりけり。陸路よりして楊応能《ようおうのう》、葉希賢《しょうきけん》等《ら》十三人
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