ふみぬ》きますわ。屋根も柱も蜘蛛《くも》の巣のように狼藉《ろうぜき》として、これはまた境内《けいだい》へ足の入場《いれば》もなく、崕《がけ》へかけて倒れてな、でも建物があった跡じゃ、見霽《みはら》しの広場になっておりますから、これから山越《やまごし》をなさる方《かた》が、うっかり其処《そこ》へござって、唐突《だしぬけ》の山仏《やまほとけ》に胆《きも》を潰《つぶ》すと申します。
其処《そこ》を山続きの留《とま》りにして、向うへ降りる路《みち》は、またこの石段のようなものではありません。わずかの間も九十九折《つづらおり》の坂道、嶮《けわし》い上に、※[#「(來+攵)/心」、第4水準2−12−72]《なまじっ》か石を入れたあとのあるだけに、爪立《つまだ》って飛々《とびとび》に這《は》い下《お》りなければなりませんが、この坂の両方に、五百体千体と申す数ではない。それはそれは数え切れぬくらい、いずれも一尺、一尺五寸、御丈《おんたけ》三尺というのはない、小さな石仏《いしぼとけ》がすくすく並んで、最も長い年月《ねんげつ》、路傍《みちばた》へ転げたのも、倒れたのもあったでありましょうが、さすがに跨《
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