に思われたのでありましょう――私《わたくし》どもの客人が――そういう心持《こころもち》で御覧なさればこそ、その後《ご》は玉脇《たまわき》の邸《やしき》の前を通《とおり》がかり。……
 浜へ行《ゆ》く町から、横に折れて、背戸口《せどぐち》を流れる小川の方へ引廻《ひきまわ》した蘆垣《あしがき》の蔭《かげ》から、松林の幹と幹とのなかへ、襟《えり》から肩のあたり、くっきりとした耳許《みみもと》が際立《きわだ》って、帯も裾《すそ》も見えないのが、浮出《うきだ》したように真中へあらわれて、後前《あとさき》に、これも肩から上ばかり、爾時《そのとき》は男が三人、一《ひと》ならびに松の葉とすれすれに、しばらく桔梗《ききょう》刈萱《かるかや》が靡《なび》くように見えて、段々《だんだん》低くなって隠れたのを、何か、自分との事のために、離座敷《はなれざしき》か、座敷牢《ざしきろう》へでも、送られて行《ゆ》くように思われた、後前《あとさき》を引挟《ひっぱさ》んだ三人の漢《おとこ》の首の、兇悪なのが、確《たしか》にその意味を語っていたわ。もうこれきり、未来まで逢《あ》えなかろうかとも思われる、と無理なことを言うの
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