て私達は、人の作に對し最初から批評的に讀む事を好まない。であるから作者の方でも、最初は何等批評をさせず面白く讀む、一度二度讀んで良く噛しめさせて而して後批評するなら批評させる樣な作物を書かなくつては不可ないと思ふ……また其※[#「麻/(ノ+ム)」、第4水準2−94−57]作物でなければ決して面白いものではない、近頃見る或る作物の樣に、最初から批評的に讀んで呉れ、と言つた樣な小説は讀んで決して興味を持つものではない。
[#地から5字上げ]明治四十三年十一月
底本:「鏡花全集 第二十八巻」岩波書店
1942(昭和17)年11月30日第1刷発行
1976(昭和51)年2月2日第2刷発行
※題名の下にあった年代の注を、最後に移しました。
入力:高柳典子
校正:門田裕志
2003年8月1日作成
青空文庫作成ファイル:
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