月《つき》を見《み》て、面影《おもかげ》に代《か》ゆべくは、誰《たれ》かまた哀別離苦《あいべつりく》を言《い》ふものぞ。高《たか》き靈《れい》よ、須臾《しばらく》の間《あひだ》も還《かへ》れ、地《ち》に。君《きみ》にあこがるゝもの、愛《あい》らしく賢《かしこ》き遺兒《ゐじ》たちと、温優貞淑《をんいうていしゆく》なる令夫人《れいふじん》とのみにあらざるなり。
辭《ことば》つたなきを羞《は》ぢつゝ、謹《つゝしん》で微衷《びちう》をのぶ。
[#地から5字上げ]昭和二年八月
底本:「鏡花全集 第二十八巻」岩波書店
1942(昭和17)年11月30日第1刷発行
1976(昭和51)年2月2日第2刷発行
※題名の下にあった年代の注を、最後に移しました。
入力:高柳典子
校正:門田裕志
2003年8月1日作成
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