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(峰の白雪|麓《ふもと》の氷
今は互に隔てていれど)
[#ここで字下げ終わり]
あとで、鋳掛屋に立山を聴いた――追善の心である。皆涙を流した……座は通夜のようであった。
姨捨山の月霜にして、果《はてし》なき谷の、暗き靄《もや》の底に、千曲川は水晶の珠数の乱るるごとく流れたのである。
[#地から1字上げ]大正九(一九二〇)年十二月
底本:「泉鏡花集成6」ちくま文庫、筑摩書房
1996(平成8)年3月21日第1刷発行
底本の親本:「鏡花全集 第二十卷」岩波書店
1941(昭和16)年5月20日発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、「安達《あだち》ヶ原」「梟《ふくろ》ヶ|嶽《たけ》」は小振りに、「焼《やけ》ヶ嶽」は大振りにつくっています。
※誤植の確認には底本の親本を参照しました。
入力:門田裕志
校正:高柳典子
2007年2月11日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは
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