度墓参に来たが、間もなく又琴之丞も吐血して死んで、六浦の家は断絶して了った。琴之丞の肺病がお玉に感染したのか、お玉の方にその気があって感染したのか、そこは不明。
六郷川の中洲の蘆間にただ一度の契《ちぎ》りから、海賊の娘と旗本の若殿との間に、業病《ごうびょう》の感染。悪因縁《あくいんねん》の怨《うらみ》は今も仰々子《ぎょうぎょうし》が語り伝えている。
底本:「怪奇・伝奇時代小説選集5 北斎と幽霊 他9編」春陽文庫、春陽堂書店
2000(平成12)年2月20日第1刷発行
底本の親本:「現代大衆文學全集2」平凡社
1928(昭和3)年
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:岡山勝美
校正:門田裕志
2006年9月22日作成
青空文庫作成ファイル:
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