景や民家の様式などに注意して見て来ました、あの辺の家屋の屋根の形や色の配合などの与える一種特別な感じがありますがその感じの中には私の考えている島木さんの感じとかなりよく共通したものがあるように思いました。どういうところが相通じているかは分析出来ませんが、何となくそう思われました。
 こんな取止めもない事では雑誌に載せて頂くのは如何《いかが》かと存じますが御返事までに申上げます、どうか悪《あ》しからず願います。草々。(九月二日斎藤茂吉宛)[#地から1字上げ](大正十五年十月『アララギ』)



底本:「寺田寅彦全集 第一巻」岩波書店
   1996(平成8)年12月5日発行
底本の親本:「寺田寅彦全集 文学篇」岩波書店
   1985(昭和60)年
初出:「アララギ 島木赤彦追悼号」
   1926(大正15)年10月10日
入力:Nana ohbe
校正:青野 弘美
2006年10月16日作成
青空文庫作成ファイル:
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