のいちばん気持のいいときになる勘定である。
もしも H0[#「0」は下付き小文字] − A がKより大きいような人ならばその人は年中怒りっぽくまた憂鬱になりやすいし、また H0[#「0」は下付き小文字] + A がKより小さい人は年中元気がなく悄気《しょげ》ていることになる。この仮説を応用して自分の場合に当てはめてみると若い時分にはH0[#「0」は下付き小文字][#「H0[#「0」は下付き小文字]」は縦中横]もAも相当大きくてしかも H0[#「0」は下付き小文字] − A がほぼKに等しかった、しかし年を取ってある時期以後H0[#「0」は下付き小文字][#「H0[#「0」は下付き小文字]」は縦中横]が著しく減って H0[#「0」は下付き小文字] + A = K に近くなったという風に解釈すると一応の説明がつきそうである。もっともH0[#「0」は下付き小文字][#「H0[#「0」は下付き小文字]」は縦中横]がだんだんに減って来たとすると、中年ごろに一度 H0[#「0」は下付き小文字] = K' 換言すれば夏と冬とがちょうど快適だという時期があったとしなければ勘定が合わぬことになるが、し
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