りと想い出すことができるが、その追憶の幻像を透して、実にいろいろな旧日本の思想や文化の万華鏡がのぞかれるような気がするのである。
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学会警察
英国の物理学者Dとオーストリアの物理学者Bとが日本へ遊びに来て大学や理化学研究所で講演をしたがいずれも満員以上の盛況だったそうである。
Dは数年前にも一度来朝したが、その後ノーベル賞をもらって世界第一流の学者としての折り紙をつけられた。Bはこれに比べれば今のところ第二流の仲間である。それが偶然にDといっしょに日本へ来たので、同時に肩を並べて歩き、同じ演壇で講演をした。B一人で来たら講演会が催されたかどうかというようなことが学界ゴシップの話題になった。
Dを大学の某研究所に案内していろいろな業績を見せた。前に来たときはかなりいろいろの事に興味を示したそうであるが、今度はいっこうにそっけなくて何を見せても冷淡な態度しか見せなかった、とにかくそういうふうにその研究所の人たちには感ぜられたそうである。
以上の事実はいろいろな意味で記録しておく価値があると思われる。
ずっと前にアインシュタインが来朝したときのことをいろい
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