ラジオ・モンタージュ
寺田寅彦
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)八住利雄《やすみとしお》氏
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)相生|相剋《そうこく》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#地から3字上げ](昭和六年十二月、日本放送協会調査時報)
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プドーフキンやエイゼンシュテインらの映画の芸術的価値が世界的に認められると同時に彼らのいわゆるモンタージュの理論がだいぶ持てはやされ、日本でもある方面ではこのモンタージュということが一種のはやり言葉になったかのように見える。この言葉の意味については本家本元の二人の間にも異論があるそうであって、これについては近ごろの読売新聞紙上で八住利雄《やすみとしお》氏が紹介されたこともある。
このモンタージュなるものは西洋人にとってはたしかに非常な発見であったに相違ない。そうしてこれに対する解説を近代的な言葉で発展させればいろいろむつかしくも言えるようであるが、しかしわれわれ日本の旧思想の持ち主の目から見れば実質的にはいっこう珍しくもなんともないことのように思われてしか
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