結婚と恋愛
エンマ・ゴルドマン
伊藤野枝訳
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)蓋《おお》ふて
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)永い間|所謂《いわゆる》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「くさかんむり/刺」、第3水準1−90−91]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)よく/\
−−
結婚と恋愛に関する一般の観念は其が同意義であり、同じ動機から湧き出し、同じ人間の必要を蓋《おお》ふてゐると云ふのである、大抵の通俗観念と同様にこれも亦事実に基かないで、迷信に基いてゐるのである。
結婚と恋愛は共通な何物をも持つてはゐない。両者はまるで両極のやうに離れてゐる。実際、相互に敵視してゐるのである。勿論ある結婚は恋愛の結果であつた。然し恋愛が結婚に於てのみそれ自身を肯定することが出来るからだと云ふのではない。寧《むし》ろ大抵の人が習俗をまつたく脱することが出来ないからだ。今日では多数の男女にとつ
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