それ大分剥げてるから……」
「おおけに、でも、そんなことして貰たらお気の毒ですわ」
「お気の毒なんて、水臭い。同じ河童路地に住んでた仲やないですか」
君枝は「仲」という言葉になにがなしに赧くなった。
「――とにかくその写真預っときます」
次郎は写真をうけとって、
「――早い方が良いでしょう。明日までに引伸してあげますよ。夕方渡してあげます」
きびきびした東京弁で言った。
「はあ、おおけに」
「どこが良いかな」
「……?……」
「中之島公園が良いだろう。中之島公園で渡してあげます。来られますか」
次郎はちょっと考えて、そう言った。
君枝は急に珈琲のストローから口をはなして、次郎の逞ましい顔を見上げ、そこに何か異性を感じた。
「はあ、でも……」
十三、七つの子供の頃ならともかく、お互い成長したふたりが、公園などで会うのは大それたことのように思われ、きゅっと心の姿勢が窮屈になった。
君枝は自動車の案内係をしている旨を言い、
「今日は公休でっけど、明日は……」
勤めがあるから出られないと下向くと、次郎は、
「でも、仕事は夕方までで済むんでしょう?」
はきはき言った。圧されて、
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