m#一]。麻翻了。劫[#二]了財物[#一]。人肉把來做[#二]饅頭餡子[#一]。
[#ここで字下げ終わり]
と取沙汰して居る。その第四十二囘に李逵が李鬼を殺害して、その肉を肴に食事する光景を描いて、
[#ここから2字下げ]
李逵盛[#レ]飯來。喫了一囘。看着自笑道。好癡漢。放[#二]著好肉[#一]。在[#二]面前[#一]。却不[#レ]會[#レ]喫。拔[#二]出腰刀[#一]。便去[#二]李鬼腿上[#一]。割[#二]下兩塊肉[#一]來。把[#二]些水[#一]洗淨了。竈裏抓[#二]些炭火[#一]來。便燒。一面燒。一面喫。喫得飽了。
[#ここで字下げ終わり]
とある。

         七

 上來紹介した幾多の例證の明示する如く、支那人が古來人肉を食用した事實に就いては、何等の疑惑を容れぬ。さて更に一歩を進めて、支那人が人肉を食用する動機をたづねると、中々複雜で一樣でない。或は人肉を食して泥棒すると容易に發覺せぬといふ迷信(唐の段成式の『酉陽雜俎』卷九、盜侠篇參看)から來るものもあれば、或は金の元帥※[#「糸+乞」、第3水準1−89−89]石烈牙忽帶の如く、一部將の妻が、その與へし猪肉を食
前へ 次へ
全107ページ中49ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
桑原 隲蔵 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング