リカは、馬の首をぴた/\たゝきつゞけました。
 あくる日、リカは夜あけまへに門を出ました。
 コーリヤはむろん、まだ、あたゝかい床の中でねむつてゐました。家中の窓はみんなしまつてゐました。
 リカは、コーリヤや、ボーリヤや、あの音楽をやるふしぎな器械のことなどを思ひ出しながら、力一ぱい、ぴしんとむちをならしました。
「さあ、いけ。」
 そりは、とぶやうにはしり出しました。鈴の音が、ほのぐらい静かな空にいつまでも/\ひゞきました。



底本:「日本児童文学大系 第一〇巻」ほるぷ出版
   1978(昭和53)年11月30日初刷発行
底本の親本:「鈴木三重吉童話全集 第八巻」文泉堂書店
   1975(昭和50)年9月
初出:「赤い鳥」赤い鳥社
   1932(昭和7)年1月~2月
入力:tatsuki
校正:noriko saito
2007年11月20日作成
青空文庫作成ファイル:
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